翼賛体制とは

「翼賛体制」というのは、狭い意味では、日本の太平洋戦争下における一国一党組織である大政翼賛会を中心に、軍部の方針を無批判に追認し、国民を戦争に総動員した体制のことです。

広い意味では、かつてのドイツにおけるナチスの独裁時や、ソ連におけるスターリンの独裁時なども「翼賛体制」になっていたといえます。

要するに、政党もメディアも、軍事的・政治的権力を握っている人間、組織に対して一切批判をせず、彼らの行動についてはひたすら肯定的な姿勢を示し、自身の物理的存在を確保しようとしたのです。

もし誰かが権力の批判をし、否定的な姿勢を示すとどうなったのか。それは、当時においては、日本であれドイツであれソ連であれ、仕事を奪われたり、投獄されたり、殺されたりしました。今の日本人が、独裁国家、批判的な対象として見ている北朝鮮が半ばそうなっています。

そして今、日本はかつてのドイツ、ソ連や、現在の北朝鮮などと同じ道を進みつつあるのです。現実に、政府・官邸からテレビ局の上層部には「要請」という名の「指示・命令」が与えられ、委縮した上層部は現場で働く人々に対して《自粛》を求めるようになっています。
※個別の情報については、リンク集をご覧下さい。

こうして、政府批判の姿勢を貫く言論人、ジャーナリストは、いわゆるテレビのディレクターやコメンテーターといった仕事を奪われ、当たり障りのないニュース編集やコメントに終始する者のみが、そのポストに残ることができる──そういった悪しき流れが勢いを増しつつあります。

このようなことは、報道の世界だけではなく、やがて、映画・演劇、文学、音楽など、言論・表現にかかわるすべての分野に及んでいき、平和とヒューマニズムを破壊します。それは、過去の歴史が教えています。

そんな「翼賛体制」の構築を何としても阻みたい。私たち、言論、報道、表現に携わる者が、悪しき流れに抗するという「声明・宣言」を発表し、そこに名を連ねたのは、その決意表明です。

広告